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※WinterStarはオープンクラスなので、今は発表会はしていません。でも、物語は知っていて欲しい♪

プロのバレエを観たことない方も、お友達のお教室の発表会を観ることがあるかも知れない。もちろんプロの舞台も観てほしいですし、Winter Star Dance Performance Class 町田、立川、大人バレエクラスの中でもちょこっとお話しますが、オープンクラスの90分のレッスンの中では話しきれないので、詳しくお話したいなぁと思い、ブログでバレエのストーリーを冬子流にお伝えしていこうと思います。

友人の踊りをリアル友人と踊った写真をAIで絵画風にアレンジしました

バレエのお話⑤ バレエ「ドン・キホーテ」

「ドン・キホーテ」という名前は知っていても、実は主役が「お騒がせな騎士」ではなく、**「町娘と床屋の若者の恋物語」**だということは意外と知られていないかもしれません。
今回お届けするのは、バレエ界随一のハッピーエンド作品『ドン・キホーテ』。
実は、私が以前お手伝いした舞台や日々のレッスンでも、この作品の「小道具の楽しさ」や「キャラクターの面白さ」にはいつも刺激をもらっています。大人バレエだからこそ楽しめる、情熱的な舞台裏のお話をご紹介しますね。

あらすじストーリー

■ プロローグ:騎士道物語に夢中な男
騎士道物語を読みすぎて、自分を伝説の騎士だと思い込んでしまったドン・キホーテ。彼は、まだ見ぬ理想の女性「ドルシネア姫」に捧げる旅に出ることを決意し、近所の農夫サンチョ・パンサをお供に連れて旅立ちます。
■ 第1幕:スペイン・バルセロナの広場
舞台は活気あふれるバルセロナの町。宿屋の娘キトリと、貧しい床屋のバジルは恋人同士です。
しかし、キトリの父ロレンツォは二人の結婚に大反対! 娘を金持ちで少しマヌケな貴族ガマーシュと結婚させようと企んでいます。
そこへドン・キホーテとサンチョが登場。ドン・キホーテはキトリを見て「あぁ、これぞ私のドルシネア姫だ!」と勘違いし、大騒ぎになります。その隙にキトリとバジルは駆け落ちして逃げ出します。
■ 第2幕:風車、ジプシーのキャンプ、そして夢
二人が逃げ込んだのは、風車のあるジプシーの野営地。追ってきたドン・キホーテたちは、回る風車を「襲いかかってくる巨人」だと思い込み、突撃して返り討ちにあい、気絶してしまいます。
気絶したドン・キホーテが見た夢の中は、美しい森。そこには「森の女王」や「キューピッド」、そして理想の女性「ドルシネア」にそっくりなキトリが踊る幻想的な世界が広がっていました(※ここが見どころの「夢の場」です)。
■ 第3幕:狂言自殺からの大逆転!
舞台は居酒屋。ついに追い詰められた二人ですが、ここでバジルが一芝居打ちます。「キトリと結婚できないなら死んでやる!」と狂言自殺(死んだふり)を図るのです。
キトリは泣きつき、ドン・キホーテも「死ぬ間際の男の願いを叶えてやれ」とキトリの父に迫ります。父ロレンツォが渋々結婚を許した瞬間、バジルは元気に飛び起きます!
最後は華やかな結婚式。幸せな結末を迎えた二人のもとを離れ、ドン・キホーテは再び新たな冒険へと旅立っていくのでした。

第1幕 発表会アレンジと教室エピソード

■ WinterStar流!バレエとタップの情熱セッション
以前、WinterStarのステージでこの第1幕をアレンジした際は、まさに「情熱の塊」のような時間になりました。
• バレエクラスの生徒さんは、華やかに扇子をひるがえし
• タップクラスの生徒さんは、タンバリン代わりにタップシューズでビートを刻む。
そして私(キトリ)のソロでは、カスタネットの代わりにタップの音で「カチカチカチカチ!」とリズムを奏でて……。
バレエの引き上げを保ちながら足元で激しいビートを刻むあの感覚は、ジャンルの垣根を超えたダンスの楽しさそのものでした。
■ 大人になってから始めた「夢」を形に
WinterStarには、熱い想いを持った生徒さんがたくさんいらっしゃいます。
以前、大人になってからバレエを始めた男性の生徒さんが「舞台に出たい」と勇気を出して伝えてくださったことがありました。
その時は外部の発表会の小作品に参加させていただき、彼がバジル、私と友人が花売り娘を踊るという、なんとも贅沢で心温まる配役が実現しました。一歩踏み出す勇気があれば、大人になってからでも物語の主人公になれる。そんなバレエの素晴らしさを改めて教えてもらった大切な思い出です。
■ 普段のレッスンでも小道具は魔法のアイテム
WinterStarは現在オープンクラス中心ですが、通常のレッスンでも扇子などの小道具を使うことがあります。扇子をパッと開くだけで、背筋がスッと伸びて、気持ちはもうスペインの広場! 小道具を使うと、体の使い方の意識も変わるので、何より楽しいですよ。

第2幕:幻想的な「夢の場」

ドタバタ劇の合間に訪れる、静寂と美の極み。それが「夢の場」です。
風車に立ち向かって気絶したドン・キホーテが見る夢は、まさに「白のバレエ(バレエ・ブラン)」の世界。ここには、発表会や舞台ならではの「可愛くてちょっと可笑しい」エピソードが詰まっています。
【お刺身のポーズからスタート!?】
夢の場が始まるとき、ソリストたちの他にたくさんの小さなキューピッドたちが登場します。
前の子のお尻を枕にするようにして寝ているポーズで板付き(幕が開いた時にすでに舞台にいること)するのですが、これがもう、たまらなく可愛いんです!
以前、ゲネプロ(本番直前の通し稽古)の時に、私がついつい「はい、お刺身のポーズから!」と指示を出してしまったことがありました。その瞬間、客席で見守っていた保護者の方々から「ざわっ……(笑)」と笑いが起きたのは、今では良い思い出です。確かに、並んでいる姿がお刺身の盛り合わせに見えなくもない……ですよね?
【初めてのソロ、そして驚きの成長記録】
初めてソロを踊るような子にとって、夢の場は大切な一歩。
「この子は可愛らしいからキューピッド」「この子は大人っぽいから森の女王かな」なんて、一人ひとりの個性に合わせた振付を渡す時は、講師としてとても幸せな時間です。
ただ、子供たちの成長スピードには驚かされることも!
ある時、キューピッドを任せた子が本番までに身長がグンと伸びてしまい、衣装を慌てて作り直す……なんていう「嬉しい悲鳴」もありました。
【金髪クルクルカツラの秘密】
キューピッドといえば、あの金髪のクルクルカツラ。
実はWinterStarの生徒さんたちも被りたがる子が多いのですが……たぶん、私自身が一番「被りたがり」なのが伝わっているのかもしれません(笑)。あのカツラを被ると、一瞬で非現実的な夢の世界の住人になれる気がして、ワクワクしちゃうんですよね。
【発表会の華、ヴァリエーション】
「ドン・キホーテ」は全幕で上演するのが大変な演目ですが、この「夢の場」だけを抜粋して上演したり、小品集の中でソリストのヴァリエーションだけを踊ったりすることも多い、とても愛されている場面です。
たとえ全幕ではなくても、それぞれのキャラクターになりきって踊ることで、バレエの様式美をしっかり学ぶことができます。

第3幕 結婚式

■ 第3幕:狂言自殺からの大逆転!
物語はいよいよ大詰めの居酒屋。ついにキトリとバジルは追い詰められますが、ここでバジルが一芝居打ちます。
「キトリと結婚できないなら死んでやる!」と狂言自殺(死んだふり)を図るのです。
【「下手な芝居」こそが正解!】
このシーン、バジル役のダンサーさんは「いかに大げさに、わざとらしく死ぬか」が腕の見せどころ。
『ドン・キホーテ』はとにかく楽しい喜劇ですから、ここは**「下手な芝居」**をするのが正解なんです(笑)。
キトリも「あぁ、バジルが死んじゃう!」とこれまた大げさに泣きつき、ドン・キホーテも本気で同情してキトリの父に迫ります。父が渋々結婚を許した瞬間、バジルがピョコッ!と元気に飛び起きる様子は、何度見てもスカッとする名シーンです。
【「失敗」を怖がらないための練習】
最後は豪華なグラン・パ・ド・ドゥ。
キトリといえば32回のグラン・フェッテ(連続回転)が有名ですが、WinterStarでは「完璧に回ること」だけを目指すわけではありません。
本番は何が起こるかわからないもの。だからこそ、失敗した時のリカバリー方法もしっかり練習します!
• 8回や16回で止まってしまったら:そのままグラン・ジュッテ(大ジャンプ)やピケ・ターンへ繋げて華やかに!
• 25回くらいまで頑張れたら:きれいにポーズを決めて、とびきりの笑顔でお辞儀をしちゃいましょう。
• トウシューズでバランスを崩しそうになっても:回れそうならデミ・ポアント(かかとを少し浮かせた状態)で粘り強く続ける!
「失敗したらどうしよう」という不安を「こうすれば大丈夫!」という安心に変える。それが、大人バレエを長く楽しむコツだと思っています。
【一人ひとりの「ちょうどいい」を見つける】
発表会やステージでは、生徒さんの技術や年齢に合わせて構成もアレンジします。
フルで踊るのが体力的に厳しい場合は、ヴァリエーション(ソロ)とコーダ(最後の盛り上がり)だけに絞って、その子の輝く瞬間を大切にします。
また、主役の二人の合間に踊る**「友人のヴァリエーション」**も、華やかで小品集などでよく使う人気の演目。みんなで作り上げる舞台の楽しさは、何物にも代えがたいですね。
役目を終えたドン・キホーテは、再び新たな冒険へと旅立っていきます。
バルセロナの太陽のような明るい余韻を残して、物語は幕を閉じます。

最後に

物語を知っていると、観るのも踊るのももっと楽しくなります。
骨ぇさんと一緒に、町田や立川のスタジオで皆さんの「踊りたい!」という気持ちをサポートできるのを楽しみにしています。
あなたのお気に入りキャラクターは?
次はどの作品のお話をしましょうか?リクエストもお待ちしています♪

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